「ART / シホのアートギャラリー(その7)」
この記事で紹介する作品
≪Art 013 着物デザインアクリル画「海の王様 2010」≫
「シホ」は、小学校1年から地元の絵画教室に通い、絵を描いてきました。
マイペースで、コツコツと作業することが肌に合っていたのか、何時間でも飽きずに筆を動かしていました。
現在、シホは作家になることを目指して、美大で修行中です。
彼女の作品を少しでも多くの皆様に観ていただきたく、ブログで紹介していくことにしました。
シホが、画家として成功できるのか?
それを支える家族の気持ちを紹介して参ります。
画家を目指す方とその家族の皆様の参考になれば幸いです。
≪Art 013 着物デザインアクリル画「海の王様 2010」≫
娘が中学2年生の時のことです。
2010年全国着物デザインコンクールのジュニア部門で、最高賞である「文部科学大臣賞表彰」を頂きました。
海の中にサンゴの花を咲かせたり、あまり着物のデザインには使用されない魚や貝をモチーフとした自由な発想と、ブルーを基調としながらピンクや茜色を取り入れた大胆な色使いが評価されました。
王冠を戴く大きなカサゴのような魚の王様を中心におき、色とりどりの様々な形をした魚たちや、大きなカニ、クラゲなどが取り囲み、華やかな海の中の楽園を表現しています。
何よりも、サンゴや貝、ソフトコーラルを単純な形態と、パステル調の華やかな色を用いて散りばめ、さらに、海中に降り注ぐ光や海底の岩肌を、ピンクやイエローを加えた虹色の帯で描き、陸上に負けない海中の花畑を表現したことが、高い評価に繋がりました。
通っていた中学校には美術部が無いため、一人でコツコツと描き続けてきましたが、この賞の受賞で、娘の絵が周囲から認められるようになった、記念すべき作品です。
全国で1位となったため、受賞後、掛川市長を表敬訪問し、市長よりお祝いとお褒めのの言葉をいただきました。
また、大臣賞になると、京都の着物工芸店で実際の着物に仕立てられ、作品と共に展示されます。
娘の作品は、藤理工芸(株)様によって仕立てられました。
明るいブルーを基調とし、華やかな色彩でデザインされたサンゴや貝を散りばめ、ピンクやイエローの海中の光の帯を、袖や裾に効果的に配色しています。
展示された着物は、翌年(2011年)、藤理様の御厚意で、格安で譲っていただきました。
2017年1月、娘は晴れて成人式を迎えましたが、その時この着物を着ての初めてのお披露目となりました。
全国で、多くの成人が誕生しましたが、自分のデザインした図柄の着物を着て、成人式に参加できる人もそう多くはないと思います。
そんな、娘を誇りに思っております。